毎週、盛岡市にある産科婦人科吉田医院に
産後のアロマケアに伺っています。
時折、お産の時間と重なり、ドア越しに
赤ちゃんの泣き声とともに出産の様子が伝わってくると
思わず、涙が出てきます。
お母さん、本当に頑張ったね。
赤ちゃんもママと一緒に頑張ったね。
ご家族の方々も・・・
先生、助産師さん、看護師さん、皆様
本当にありがとうございました。
と、心の中で頭を深く下げるような気持ちになります。
この安心感を支えているのは、
直接の医療スタッフだけではなく
院内を心地よく清潔に保って下さっている清掃スタッフさんや、
最初に電話対応される受付事務の方々、
全てに気を配っていらっしゃる奥様など、
病院、という場所も、
社会と同じように、
多くの方々がいろんな立場で関わっています。
美味しいお食事を毎回手作りされてる栄養スタッフさんのお力も
産婦さんをどんなに支えていらっしゃることか。
産婦人科でアロマセラピーを取り入れたのは、
「お母さん達に喜んでもらえたら嬉しいから」
と院長先生が話して下さったことがあります。
助産師さんからアロマカルテを受け取る時は、時折、
「◯◯さん、本当に楽しみにしていたから、
どうぞよろしくお願いしますね」という
お言葉をいただくこともあります。
「あの後、ぐっすり眠れました」
「これが楽しみで」
と、声をかけてくださるお母さんたちも。
医療の現場の中で、
安全や安心の上で、
「喜び」と「楽しさ」と「産後の休養」
をも本当に大切にされているのは、
全人的な、ホリスティックな考え方あってこそ。
深い共鳴と尊敬を感じています。
医師と助産師さん達のいる安心な空間の中で
赤ちゃんを見てもらい、
お母さんはゆっくりと、休むことができる。
医療的に必要なケアに加えて、
「休息と幸福感を大切にする」ということ。
🌙
私達の世代で変えていかなくてはならない
産む、という理由で、職業を閉ざされ、
産まない、という理由で、貶められる
人が人として生きることが難しい今、
経済や効率を最優先にする社会の中で
後回しにされがちな、
「人としての安らぎ」を
いのちが始まる現場で大切にしてもらえるのは
全ての人にとって、
この世の中への信頼をもう一度取り戻すような、
さらには、自分自身への信頼も回復するような、
大きなプレゼントに思えてなりません。
「心が求める香りに包まれること」
「優しく触れられること」
私がアロマセラピストとしてできることは、
香りが一瞬漂い、消えるような、
とても儚い、小さな小さな部分ではありますが、
尊敬するスタッフの方々の背中を見ながら、
施術させていただく産褥女性のお声に耳を傾けながら
自分自身が求められている役割を
しっかり果たしていきたい、と思います。
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